セルの温古堂先生

 1.操体法との出会い



操体を、知ったのが、22年前、しかし興味が、無く忘れていまし た。

ある日嫁の父が、光線のカーボン売っている所に、カイロプラク ティックの台があるぞ〜!!と言うので、行ってみました。


そこに、 老人が、一人いました。

この人、カイロプラクティック大学に、戦後 行ってきたりと、有名な人でした。
戦前カイロプラクティックより、 すごい治療法が、あった。
この本だ。
高橋迪雄氏の正體術矯正法でした。

2冊コピー本あったので、買いました。
そして、正體術を、されている先生は、何処にいますか?と聞くといないと言うのです。
何故 いないのか。
するとぽっり正體術を、研究された。医師橋本敬三先生 の名が、でてきました。
そして、操体法と、言うのだ。

あれ〜何処かで、聞いたような?

正體術矯正法 を、2〜3年、勉強しながら、操体法の本すべて買いました。
ただ、 写真集は、オモシロかった。
大きな本屋に、注文していて、嫁の友達 が、遊びに来るついでに、注文していた本を、取りに行って貰いまし た。
1万円ですと言われ、ビックリしたそうです。
セルも、ビックリ しましたが、その時はかっこつけて、1万円、安かったなと言った。

 

 2. 仙台・温古堂へ

 

橋本敬三先生に、手紙を、書きました。

温古堂先生とね、おんころや と、返事が、帰ってきました。
きれいな字の時は、代筆でしょう。
汚い字の時は、コーンさんの代筆でしょうか。

来なさいと言って貰い のこのこと行きました。
新幹線は、リレー号でした。
東京駅を、朝早 くでました。
太陽が、出てきたときは、これから、おんころや先生に 会いに、行くのと、何とも言えない気持ちでした。


大宮で、乗り換え、指定取っていたので、ゆっくりで、良いのに、気 が、(早く行け)とカラダを、押し出す。
リレー号は、大宮までで、 新幹線で、目指すは、仙台駅だ。

仙台〜仙台〜仙台〜いよいよです。

仙台駅を、降り、思っていた以上に、大きな都市で、驚いた。  

仙台駅から、手紙の、地図で、行き方は、分かるのでしょうが、 タクシーに、乗り込みました。
ここに行きたいのですが、行けますか と聞くと車は、動きはじめました。
いよいよ、温古堂診療所へ、向か っています。

ドキドキする気持ち、ワクワクする気持ち、ホント、今 でもその気持ちになって、書いています。
運転手さんが、ここです。
と言うので、降りました。


日の丸の旗が、目に入った。

 

 

 3.温古堂診療所

 

温古堂診療所の、前に立ったセルは、下から上を見上げた。
大きな建物だな〜と思いながら、日の丸の旗を、通過して、ドアを開いた。

行くまでと全然違っていた。
温古堂診療所、そして仙台の町並み。
万病を治せる妙療法、からだの設計にミスはない、操体法の実際、 からの情報のギャツプで、倒れそう。

温古堂診療所、今村時雄氏、 温古堂先生はどんなひとか。
これは、あっという間に、吹っ飛んだ。
受付の美人、として、ひょうひょうとした若者が、立っていました。
すぐに、ひょうひょうとした若者が、コーンさんと、知る。

温古堂診療所では、今村時雄氏、が操体の治療をしていると思ってい ました。

これは、操体法の実際からの情報です。
建物は、万病を治せ る妙療法、からだの設計にミスはないからの情報です。
もっと年季が 入っていると思っていました。

何でも自分の目で、確かめないとね。

だって温古堂診療所が、新しくなっていたのですから違っています。
ひょうひょうとした、懐が深く、つかみ所が全くない、何を考えてい るのか、全く分からない。
それが、コーンさんの、第一印象でした。

 

 

 4.治療風景

 

昭和59年1月6日金曜日(1984年)温古堂診療所、診療開始。
その前に、昭和59年1月5日木曜日まで、休診でした。
と言うこと は、昭和59年、最初の野次馬でした。セル(27歳)美男子です。

   では、温古堂診療所、診療開始して貰いましょう。
   温古堂先生は、 定位置の火鉢の前、
   コーンさん、スタンバイOKですか?
   まだ眠いな んて言ってないでよ。

   では、始めます。


今年初めての患者さんです。

コーンさんが、

   どうぞ〜 

患者さんは、ベットに、仰向けになりまし た。
コーンさんが、治療するのかと思ったら火鉢の前から、温古堂先生が、立ち上がりベット患者さんの所へ、膝   立てて、と言うなり膝の裏を、探り、患者さんは、カラダをねじり、 痛みから逃げているのです。

コーンさんは、立って、温古堂先生を、 見ている。
セルは、この2人を見ている(温古堂先生とコーンさん) すると温古堂先生は、

    つま先上げてみろ〜
    ハイ!!ストン〜

て感じ。

 

温古堂先生の仕事は、終わり火鉢の前で、たばこを吸う。

   コーンさん 出番ですよ。

コーンさんが、患者さんの膝を、

   左右に動かしてどちら がラクですか?

と聞いている。
この2人(温古堂先生とコーンさん) 全く違う(プラスとマイナス)陰と陽だな。
たばこを吸う温古堂先生に、質問してみた。

   たばこを吸うの良くないですよね。

すると、温古堂先生は、

   気持ち良ければいいんだ。
   気持ち良ければ・・・

セルは? でした。


コーンさんは、マイペースで、操体しています。
とても優し い口調で、

   ハイ!!力抜いて、ストン〜

・・・温古堂先生、患者さん に、

    立って歩いてみなさい

患者さんベットの周りを、歩いています。

コーンさん優しい口調で、

   どうですか?
   では、うつ伏せに

セルはその時、藁半紙をコーンさん が、裏返すの見て、長閑だな〜と感じた。
うつ伏せになった患者さん は、ハイ!!力抜いて、ストン〜
温古堂先生とコーンさんに、お礼を 言って患者さんは、ニコニコして、帰って行きました。

温古堂先生は 火鉢の前で、コーンさんに、サインを、出していたとは、知りません でした。
恐るべき、温古堂先生そして、コーンさんでした!!

これからセルの感じた温古堂先生について書きますね。

 

 

 5.20年前の記憶

 

火鉢の前に、温古堂先生が座り、その隣に、セルが、座っています。
コーンさんは、ひょうひょうとした、懐が深く、つかみ所が全くない 何を考えているのか、全く分からない、何者なんだろう?
不思議な男 この雰囲気、どうなっているのか〜?

そこに、受付のミヨちゃんが、 コーンさん、せっかく来ているのだから、セルさんに、操体法を、 教えてあげたら・・・と言ってくれました。
すると、コーンさんは、 セルさん!!操体やってみますか、と言ったのです。
火鉢の横に、 座っていたセルは、立ち上がりゴザのベットの前に、コーンさんは、 やってみますかと訪ねた。

   ハイお願いします。

と言ったら、なんと、 火鉢の前の温古堂先生が、もぞ〜もぞ〜と、動き始めました。
温古堂先生が、ゴザのベットの上に寝て、

   「ヤッテミロー」

と言うのです。

温古堂先生が、仰向けに寝て、膝を立てて待っています。

   「ヤッテミ ネート、ワカンネーゾー」

セルは、恐る恐る膝の裏を、さわりまし た。

   「ダメダー」
    もっと強く押さえなさい。

温古堂先生が

   「イデー」

と言って、つま先上げを、させてくれた。


 

温古堂先生は、自分の、カラダを、投げ出して、セルのために、人体  実験させてくれた。

87歳の温古堂先生、今考えると、もう少し強く 「圧痛点」押さえなさいと言ったのは、ピンポイントを、押さえてい なかったからでしょう。
「はずれ」ていたのでしょうね。

その時セル は、ハイと言ったけど、温古堂先生は、どう思ったのでしょうか。
押さえて患者さんが、痛みから逃げる動きを見なさいとは、言わずに

   何でもイイからヤッテみな・・・・・

そう言って仰向けに寝ている。
自分で、やらないと「わかんない」そんな教え方でした。

 

 

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