3.部位別:手

肩をじかに触れるときは、座位で後ろから行うのがやりやすいでしょう。
前後左右の二種類の動きの組み合わせが 非常に気持ちのいい場所ですが、単純な前後(上下)方向の動きだけで気持がいい場合は 自分の手を使ってでも 無理なく出来るところです。

かわの操体:3.部位別:肩1

 

かわの操体:3.部位別:肩2

 

かわの操体:3.部位別:肩3

 

かわの操体:3.部位別:肩4


このテキストの 一番はじめにある「やってみよう」を参考にして下さい。

首の付け根の背骨の部分のカワが コブのようになって 全く動かなくなっている事があります。
これは 手のひらで温めるようにして和らげたり、気持のいいくらいの力加減で ゆっくりとつまみ上げたり、を繰り返していても動くようになってきますが、指や腕のカワをキモチいい方向に動かして 味わってもらうだけで すっかり消えてしまう事もあります。
どこをやるか で紹介した、「遠くから始める」 というのの典型的な例です。

 

肩関節

肩の関節を覆っているカワは 分厚く固くなっていることが多く 強めにつまむと飛び上がるほど痛い場合があります。

肩の関節のトラブルは 身体の他の部分と関係していることが多いのですが、ときたま、肩関節のカワへのアプローチ(直接つまみあげてキモチよければ、つまみあげる)だけで、すっかりよくなることがあります。

しかし、直接やってもあまり変化が見られない場合、他の部分(腕、くび、背中、おなか、等)のカワを動かしてみながら、肩の部分の皮膚の様子が変化するかどうか試してみてください。
他の部分のカワをズラす方向によって、肩のカワが、瞬時に柔らかくなったり、硬くなったりするのを確かめることが出来ます。

このような場合、患部にこだわらず、他の部分へのアプローチを優先してください。

 

上腕

上腕部のカワは 上下の動きと左右(ねじり)の動き が中心になります。

かわの操体:3.部位別:上腕1

 

かわの操体:3.部位別:上腕2


特に上腕のカワをねじる動きは、肩関節や肩甲骨の 動きに連動しやすく、胴体のねじりの動きを誘発することが多いのですが、必ずしも身体の動きを引き出さなければならないわけではありませんので、力まないようにしてください。

 

前腕のカワも 前後(押し上げ、引き下げ)と 左右(左右へのねじり)が 可能です。

特に ねじりの動きは 上腕から肩への動きを引き出し易く、肘を曲げてやる場合と 肘を伸ばしてやる場合とで 連動が異なります。

 

手くび

手首のシワに沿って 親指と人差し指ではさむように指の側面を当て 捻る方向に動かします。

手首や指の問題だけでなく、腕から肩、首まで 大きく影響のある場所です。

 

手のひらと手の甲のカワに 広く手のひらを貼り付け、同時に動かすと、手首の動きを誘発します。

 

指は意外と カワが張り付いているところが多い場所です。
カワが張り付いたりせず、動くようなら ねじりの動きが可能です。
本人の力が抜けている状態であれば、腕をねじる動きが誘発されてきます。

 

爪は 前後左右の動きを基本に考えて下さい。

爪を上手に動かすと、体全体へのリラックス効果は 高いようです。

指先を何かで挟んだり、足先で何かを蹴っ飛ばしてしまったときは、少しでも痛みの少ない方向を探して ごく軽くズラすようにします。刻々に方向が変わるので その都度ついていく用意してください。
すぐにやると 内出血や痛みを持ち越さないで済ませる事が出来るようです。

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