やってみよう

  1. 座っている人の後ろから両肩に手をおきます。

  2. 自然に開いた指の腹の部分を 指の重みを感じさせないように置く心持です。

  3. 自分の腕やからだが ラクに力を抜いた状態で居られるように 体の位置や姿勢を調整します。

  4. 力を抜いて、そのまま置いていると 相手の背中の皮膚(かわ)と 自分のてのひらの皮膚(かわ)の温度が 馴染んで来て お互いが張り付いたような感じになって来ます。
やってみよう! かわの操体
  1. 指を圧しつけないように注意しながら、ほんの気分だけ前の方にカワをずらしてください。自分の腕に力が入っている感じがあれば 力が強すぎます。
  2. この、前方にかわ(皮膚)をずらした感じを、本人によく感じ取ってもらいます。

  3. いったん、手を元の位置に戻します。

  4. 今度は、肩のカワを軽く引くような感じで 後ろへずらして見てください。この時も指を圧しつけないよう、注意します。

  5. かわ(皮膚)を、後ろ方向にずらした感じを、本人に感じ取ってもらいます。

  6. かわ(皮膚)をずらす方向によって、「感じが違う事」を 確かめてもらってください。

  7. すぐにはわからなくても 間を置きながら、ゆっくり 何度も確かめるうちに、なんとなく「違い」がわかって来ます。

「きもちいい・きもちよくない」という「感じ」は心身のバランスにかかわる
体からのサインです。

操体は主に 身体が「動くとき」に生まれてくる感覚に焦点あてていますが、
何かを「感じる」というとき、人体最大の感覚器官である皮膚(かわ)を忘
れるわけにはいかないでしょう。

いま試したように、手で皮膚(かわ)を動かして感覚を生み出すことが出来ます。
そして、皮膚の動きから生まれてくる感覚にも 「きもちいい・きもちよくない」 
があります。

自分のからだを感じとるのに慣れてないような人や、体が固くて動きの範囲の狭
い人、過敏になっていて軽く触れても痛がったりくすぐったがったりする人、
あるいは、麻痺性の疾患で自分の力で体を動かすことの困難な人。このような体
に向き合ったとき、どこから手をつけていいのかわからないことがあります。

そういうからだに触れるときでも、かわ(皮膚)に働きかけて生まれてくる感覚を 
味わってもらうと、「きもちいい・きもちよくない」という感覚が生まれてきます。

かわ(皮膚)を、本人が気持ちいいと感じる方向に きもちいいと感じるだけ 
動かせば 操体 になります。

 

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